脳の前頭葉を鍛えれば若返る!

2022-05-24

脳の前頭葉を鍛えれば若返る!週刊誌サンデー毎日が「幸福の100年を生きる」と題した特集を始めました。
執筆は、30年以上にわたり、およそ6000人の高齢者を診てきた高齢者医療の専門医である和田秀樹先生です。同誌2022年5月29日号では、脳の中で最も早く老化し始める前頭葉をとり上げています。

和田先生はこう述べています。

「使い続けていたら歩行機能も認知機能もたいして落ちないのに、使っていないと衰えてしまう。これが老化予防の大前提だと理解してほしい。
使い続けることが運動機能も脳機能も老化予防の決め手なのだが、歳をとると残念ながらその意欲が落ちてしまう。男女ともに問題になるのは、前頭葉機能の低下だ。

前頭葉というのは人間の大脳半球の前のほうの部分で人間だけが発達していて、かなり大きな部分なのだが、長年、何の機能なのかわからなかった。
言語機能を担うのは側頭葉で、これが意外に衰えないから歳をとっても難しい本が読める。数学や図形の問題を解くのは頭頂葉の機能で、高齢でも「数独」が当たり前にできる。
私は年間100枚くらい脳のCTやMRIの画像を見るのだが、40代くらいから前頭葉が縮み始め、70代ともなるとはっきりと萎縮がわかる。この前頭葉の萎縮が加齢による意欲低下の重要な原因と考えていいだろう。

前頭葉というのは新奇なことを行うときに働くものだと考えている。逆にこの機能が落ちてくると生活がルーティン化、前例踏襲型になってくる。
早い人だと40代くらいから前頭葉の老化が始まるわけだが、このくらいの時期からそのようになる人は珍しくない。たとえば行きつけの店しか行かなくなるとか、同じ著者の本しか読まなくなるとかだ。
前頭葉を使うためには、その逆をすればいいことになる。たとえば、普段行かない店で食事をする。毎日ランチで入る店を変えてみる。普段読まない著者の本を読んでみるといった具合に。


脳の前頭葉を鍛えれば若返る!海外では、大学に入ると教授に喧嘩を売るような人が優秀とされるのだが、日本ではノートを一生懸命取る人が優をもらう。
会社でも新奇なことをやる人より、上司の言うことを聞く人のほうが出世しやすい。

要するに、これまでの人生で前頭葉を使ったことがない人が多いのがこの国の特徴だ。だから、ちょっと前頭葉を使う習慣をつけると若い人より前頭葉が働き、面白い高齢者になれると意識してほしい。
つまり前頭葉は若返るのだ。もちろん、これによって意欲の老化も防げるはずだ」。

配信 Willmake143

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