目の不調は脳のSOS!?
まばたきが多い、光がまぶしくて目を開けていられない、モノが二重に見える、片方の目が急に見えなくなつた……。こうした症状は‟脳”が原因で起こることが少なくないそうです。
これらの症状の原因と対策を週刊朝日2019年11月8日号が紹介していました。
神経眼科とは、眼球だけでなく脳にも焦点をあて、診断や治療を行う眼科の一領域です。
日本では数少ない神経眼科医の一人、清澤眼科医院(東京都江束区)院長の清澤源弘さんは、「特に、片目だけ急に見えなくなる、モノが二重に見えるといった症状は要注意」といっています。
記事には「片目だけ急に目が見えなくなる状態を『一過性黒内障』と呼びます。多くは数秒から数分で回復しますが、脳梗塞の前兆である可能性が高い。すぐにMRIなどの画像検査をして脳に問題がないか確かめることが大切です」と書かれています。
またモノが二重に見えるのも、脳梗塞の前兆の一つです。専門的には「複視」というそうです。
黒内障や複視は、高血圧や糖尿病がある高齢者に起こりやすく、目に表れた「脳の病気」のサインとして見逃さないこと、気がついたらすぐに眼科、できれば神経眼科への受診が大切だと書いてありました。
「眼瞼けいれん」は、目の周りの筋肉が過度に緊張して正常なまばたきができなくなった状態をいい、まぶしさや目の乾きなどの不快感を伴う病気です。
眼瞼けいれんの患者数は、推定で20万~100万人。腫瘍や炎症などが原因になることもあるが、多くは脳の働きが悪くなる機能低下によるものです。
そのため、MRIやCTなどの画像検査では見つけにくく、診断がむずかしいそうです。
「眼科で診るのは、眼球や視力の異常。ですが、眼瞼けいれんの場合、たいてい眼球は健康で、視力もいい。そのため症状があるのにもかかわらず、‟異常なし”と診断されやすい」ということです。
NPO法人「目と心の健康相談室」は、見え方の問題に関する悩みを電話で聞いています。
2015年の設立以来、300人以上の相談にのっています。同法人の理事長で看護師の荒川和子さんは「ここではセルフケアの方法や受診先を紹介するほか、勤務先に情報提供をし、仕事ができる環境づくりを手伝うこともあります。受診先については、目と脳の問題に詳しい神経眼科への受診をすすめています」と語っています。神経眼科医は、日本神経眼科学会のホームページで紹介されています。
配信 Willmake143