のど力
2020-02-26
婦人画報2020年3月号は「100歳佳人へのウェルネスレッスン」というコラムで “のど力” を取り上げていました。
のどの衰えは、気づかないうちにやってきて60代から急激に進行します。肌や血管が老化するのと同様、のども加齢とともに衰えます。
「のど力」低下は肺炎のリスクを上げ、健康寿命にも影響します。
40代から始まるといわれているのど力の低下。食事でむせる、咳き込む、咳払いが増えた、声がかすれてきた……などはのどの老化が始まっている証拠。
「のど力の低下は、気づかないうちに “隠れ誤嚥” を起こし、誤嚥性肺炎のリスクが高まることが問題になっています」と池袋大谷クリニック院長の大谷義夫先生は述べています。
誤嚥とは、本来食道に行くべき食べ物や唾液が気管に入ってしまうことです。「誤嚥は食べ物よりも、むしろ唾液の誤嚥のほうがはるかに多く、危険です。
飲食物はむせるなどの反射が起こりやすいのですが、唾液は就寝中に気管に侵入します。
特に更年期以降は、唾液量が減少し、口が渇きやすく、口腔内に雑菌が増える年代。口腔内をきれいにする免疫物質が減るので、口腔内細菌を処理しづらくなります。
就寝中、気づかないうちに細菌の混じった唾液の誤嘸を繰り返しています。最初は症状が軽くても、これを繰り返すうちに重症化し、誤嚥性肺炎へとつながるのです」と大谷先生は解説しています。
大谷先生によれば、「誤嚥性肺炎を防ぐには、まず肺炎球菌ワクチンの接種。あとは口腔ケアも大事。歯磨きやフロスで口腔内細菌を減らすことも重要です。
細菌が減れば、唾液を誤嚥しても肺炎は起こりにくくなります。そのうえでのど力を維持するトレーニングやケアを行いましょう。のどの老化を食い止め、のどを鍛えて強くするには、
?唾液量を増やしてのどをうるおす、
?のどの筋肉を鍛えて飲み込む力を高める、?咳反射がスムーズに起こるようにする、
おもにこの3つがポイント」だそうです。
配信 Willmake143
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