コロナ おしゃべり感染なぜ
新型コロナウイルスの流行拡大がなかなか止まらないのは、無症状の感染者が普通にしゃべるだけで、ウイルスを含む飛沫が飛び散ってしまうためだと考えられています。
こうした飛沫に対する対策についての記事が2021年5月4日の朝日新聞に載っていました。
小さな飛沫による感染をどうやって防げばよいのか。理化学研究所などの研究チームは、計算速度世界一を記録したスーパーコンピューター「富岳」を使い、飛沫の飛び散り方を計算しています。
理研チームリーダーで、神戸大学の坪倉誠教授によると、通常の会話を想定し、英語で「ワン、ツー……」と数字を読み上げていくシミュレーションでは、口から1分間で、大小合わせて9千個程度の飛沫が出るということです。
会話だけでも2〜3分で、せき1回に匹敵する飛沫が飛ぶのだそうです。会話より大きな声を出す歌の場合は、1分ほどでせき1回分の飛沫量となります。漂う時間や範囲は飛沫の大きさによって違い、直径0.01青度以上の比較的大きな飛沫は近くにすぐ落下するが、0.0005世茲蠑さな飛沫は10分間以上、周辺の空間を漂います。
富岳では、こうした飛沫を吸い込まないための対策として、マスクの効果も計算しています。
マスクを着けずに息を吸い込んだ場合は、鼻から吸い込んだ大きな飛沫が粘膜にくっついたり、気管の奥まで飛沫が入り込んだりする計算結果になっています。
一方、不織布マスクを着けると、鼻の間などの隙間から小さい飛沫の一部を吸い込んでしまうものの、大きな飛沫の多くはマスク表面でとどまる様子が再現されています。
吸い込む飛沫の個数は、全体で3分の1に減らせることがわかったそうです。
坪倉教授は「吸い込む飛沫はマスクでかなり減らせることが確認できた。マスクから鼻が出ている人も見かけるが、鼻から入る飛沫も相当あるので、きちんと着用したほうがいい。
ただ、マスクだけでは小さな飛沫は防げない。換気も併せることが大切だ」と話しています。
配信 Willmake143