おいしい水出し緑茶
2020-08-06
暑くなるこの時期、氷が浮かぶ冷たい緑茶で涼を感じてみてはいかがですかという記事を2020年7月11日付の朝日新聞が載せていました。
緑茶の味は、主にカテキンの渋み、カフェインの苦み、アミノ酸の甘みやうまみの割合で決まります。
カフェインや、カテキンのうち苦みや渋みが強い「エピガロカテキンガレート(EGCG)」は熱い湯でいれると多く溶け出しますが、低温では浸出量が抑えられます。一方、アミノ酸は低温でも溶け出しやすいため、冷たい水でいれるとアミノ酸の比率が高くなり、苦みや渋みが少ない、甘みが感じられるお茶になるそうです。
茶の成分に詳しい農研機構果樹茶業研究部門の物部真奈美さんは「甘みを引き出すには、温度が低ければ低い方がいい。水出しはごくごく飲めて、熱中症予防にもおすすめです」と話しています。
さらに、物部さんによると、水出し緑茶ならではのメリットもあるといいます。
これまでの研究で、茶のアミノ酸の成分「テアニン」にはストレスを軽減する効果があることが明らかになっているのです。
また、カテキンの一種で渋みの少ない「エピガロカテキン(EGC)」は低温でも浸出され、免疫細胞を活性化する作用があることが、物部さんらの研究で見つかったそうです。
ところが、お湯でいれたお茶に多く含まれるカフェインや渋みの強いカテキンが、これらのうれしい効果を弱めてしまうという研究もあるので、「水出しにすれば、カフェインなどによって抑えられていたストレス軽減や免疫細胞を活性化する作用が得られる可能性がある。熱で壊れやすいビタミンCも、水出しならしっかりとれる」と物部さんは語っています。
配信 Willmake143
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